第8話

 このドラマ、全体に流れるトーンというか雰囲気と、使用されている音楽は最高なんですが、残念なことにここに来て脚本と演出が弱さをさらけ出してしまっています。
 せっかくの横山秀夫の原作の雰囲気を、練りこみの不足した脚本と場当たり的な印象の演出が壊してしまっているのですが、最高の音楽がいくらか取り戻し、更に酷い演出にもかかわらず、消されることのない全体の暗めのトーンが作品の完全なる破綻を救っています。主役の仲間由紀恵の占めるウェイトは高く、キャスティング、脚本、演出によっては彼女の代表作にもなり得ただけに残念です。残り3話、最終回に向けてスタッフの頑張りに期待したいと思います。