新潟にプロ野球球団設立について7 「NSG(新潟総合学院)グループ(3)」

NSGグループはアルビレックス新潟にどのように係わってきたのでしょうか。
NSGグループの理事長である池田氏アルビレックス新潟の社長として行なってきた行動は別にします。
アルビレックス新潟のスポンサー約60社のうちNSGグループは4社(NSGカレッジリーグ、NSG教育研究会、はあとふるあたご、愛宕商事)です。
アルビレックス新潟後援会ですが、NSGグループの職員は全員後援会に入会しています。会費については形式上個人負担となりますが、会費と同額が給与に加算されて支払われていますので、これもグループによる支援といえるでしょう。ちなみに当初は職員の殆んどがアルビレックス新潟への支援に批判的でしたが、ビッグスワンがホームとして使用されるようになるとはまってしまう職員もあり、次年度以降シーズンパスを持つ者も多くなりました。
J2昇格以降はNSGグループの専門学校生の動員も行なわれています。もちろん無料招待というわけではなく年間3試合分のチケット代1200円(400円×3試合)が学生の年間納入金に諸経費として計上されています。試合の観戦が年間の活動ポイントとして必須(全ての学校ではないが)とされたため、会場でハンコだけ押してもらって試合も見ずに帰ってしまうという学生も多かったようですが、この中からも熱心なサポーターは数多く生まれています。
また、アップルスポーツカッレッジのサッカー部門が分離独立したJAPANサッカーカレッジは、いまやアルビレックス新潟の下部組織としてサテライトやLリーグ、シンガポールリーグへの選手供給やホームゲーム開催時のボランティア提供など、いまや切っても切れない関係にまでなっています。
さらに、NSGグループはアルビレックス新潟に対して人材の派遣も行なっています。特に球団誕生当初は多くの職員がNSGグループに籍を置いたままスポンサーや出資企業開拓に走り回りました。
池田氏アルビレックス新潟を私物化しているなどとの批判も一部には見られます。例えば昨年のシーズン終了後のファン・イベントを関連会社のアイ・シー・オーに主管させ、アルビレックスチアリーダーズの出演費などを気前よく支払いすぎた上に、当日の運営がぐだぐだでサポーターを舐めているとしか思えない対応になってしまい、結局は池田氏が頭を丸め、フロントが参加者へ謝罪に回るという失態を演じてしまいました。それでも、県内にスポーツイベントを主管できるような企業を育てることの大切さも考えなければならないでしょう。今後のスポーツ振興のためにもしっかりとした企画運営の出来るイベンターが不可欠になってくるはずです。それが単にNSGグループの一員ということだけで批判されるのであれば悲しいことです。
球団設立当初から今のアルビレックス新潟をイメージし、それを目指してマーケティング活動、運営などを行なってきたのは現フロント陣でしょう。サポーターもアルビに思い入れがあるだけに、プロ野球新球団設立にピリピリしてトゲのある発言も増えているようですが、同じアルビを支えるもの同士が将来を見据え、意見をぶつけ合いながらよりよい方向へと足を向けていただきたいものです。それが出来るのがサッカーのフロントとサポーターの関係であり、プロ野球にはなかったものだと思います。(この項終わり)