今週のSpotify~Discover Weekly~

ERPLAND

今週は新旧取り混ぜて、お気に入りのアーティストの興味深い曲が結構紹介されていましたので、最初はそちらから紹介していきます。
今週最も熱かったのは、イギリスのインディーズ・シーンで活躍する現代サイケデリック・ロックの第一人者Ozric Tentaclesです。浮遊感を大切にしたインストルメンタル中心の複雑なサイケ・サウンドは、私の好みにピッタリです。1990年のアルバム「Erpland」から。

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一方で古くからのサイケ・サウンドの代表と言えるのがHawkwindで、そのサウンドはスペーシーなサウンドと表現されています。結成50年を超えて現在も活動を続けているのも驚きです。そんな彼らの1974年のアルバム「Hall Of The Mountain Grill」から。

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さらにイギリスからソロ・アーティストをふたり。まずはYesのベーシストとして有名なChris Squire。2015年に故人となるまで、唯一バンドに在籍し続けたオリジナル・メンバーでした。彼の1975年のファーストアルバム「Fish Out of Water」から11分超えの大曲です。

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そしてJethro Tullでフルートをメインとした管楽器、ギターにヴォーカルまで担当していたIan Anderson。2000年のソロアルバム「The Secret Language of Birds」からの曲は、アルバムのタイトル通りフルートの美しい調べが特徴的です。

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アメリカのLiquid Tension Experimentは今までにも何回か紹介していますが、1999年の「Liquid Tension Experiment 2」からの曲は、超絶テクニシャンによるスーパー・パフォーマンスが楽しめます。難しい演奏と、楽曲の楽しさの調和がとれている稀有なバンドです。

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ドイツのAmon Düül IIはさらに古く、1970年のセカンドアルバム「Yeti」から。元々政治・芸術コミューンであるAmon Düülから1968年に分裂して誕生したバンドです。実験的な音楽性を貫いたため、その音楽性は多岐に渡りましたが、このアルバムはドイツ国外でも注目されるきっかけになった作品です。

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ギリシャで結成され、1968年の軍事クーデターを機に、フランスに居を移して活動開始したAphrodite's Child。キーボード担当がVangelisだったことで有名ですが、その最後の革新的な2枚組アルバム「666」から。20分近くの大曲になっています。

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ここからはなじみのないアーティストの曲を紹介します。
Brendan PerryLisa GerrardとのデュオDead Can Danceとして有名なイギリスのギタリストです。2枚目のソロアルバム「Ark」からの曲は、彼がすべての楽器を演奏し、幻想的な世界を構築しています。

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Darkherというイギリスのダークメタル・バンドは、くすんだ印象のフォークサウンドに、やや暗めではありますが、美声の女性ヴォーカルが乗っかる好みの仕上がり。2016年の唯一のアルバムからの曲も美しさと儚さを表現しています。

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アメリカのギタリストBucketheadケンタッキーフライドチキンの紙バケツ(最近は無地の白いバケツに変更)と白い仮面を被っての演奏スタイルが特徴です。Jazz系を主体に幅広いジャンルをこなす、名人芸とも言えるギターテクニックを持っています。2002年のアルバム「Electric Tears」からの曲はMiles Davisにささげられています。

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Bumblefootという自身のバンドを組んで、自身もRon "Bumblefoot" Thalと名乗っている超絶バカテク・ギタリストの最新シングル曲は、清々しいまでのバカテクでの演奏を披露しています。お見事としか言いようがありません。

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Cosmosquadアメリカのリハーサルスタジオから始まったインストゥルメンタルロックバンドです。ファーストアルバム「COSMOSQUAD」収録のこの曲は、フュージョン調の軽やかさと、確かな演奏テクニックを感じさせてくれます。

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ドイツ出身のドラマー、Benny Grebはミュージシャンズミュージシャンという言葉がふさわしいドラマーです。Jazz中心の活動でタイトでキレの良い演奏を聴かせてくれます。現状での最新アルバム「Grebfruit2」から。

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ノルウェーIhsahn(本名Vegard Sverre Tveitan)はシンフォニック・ブラックメタルバンドEmperorのリーダーでギタリストのソロプロジェクトです。その最新シングル「Pharos」から。ドラマチックなパートと、ヴォーカルパートの対比が見事です。

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ポーランド出身のプログレッシブ/アンビエント/Djent(7弦ギターもしくは8弦ギターの低音弦上でのパワーコードとブリッジミュート(倍音を抑え、低音を強調するために用いられる奏法)によって得られる独特なディストーションサウンド)系ギタリストWidekの2015年のセカンドソロアルバム「Journey To The Stars」から。硬質なギター・サウンドですが、きらびやかで美しく、あまりにも幻想的です。

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そのWidekの最新アルバムに参加しているのがMarcin Majrowski。彼のソロ・プロジェクトDistant Dreamの曲も紹介されました。こちらはよりメタル寄りな印象が強い曲調です。

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今週は以上ですが、なじみのないバンドについては、ネット上を調べまわっても、なかなか情報のないものも多く、中途半端な解説になってしまっていることをご了承願います。