星海銀のセカンドライフ その42 体調の現状報告その5

脊髄小脳変性症3型(SCA3)のマチャド・ジョセフ病を2017年に発症してから8年が経過しました。脊髄小脳変性症は不治の病と言われています。今現在、治療法が見つかっておらず、対応した薬も存在しません。ただ対症療法的に症状を軽減する薬を処方するしかないのです。しかしながら脊髄小脳変性症は劇症性の病気ではなく、場合によっては長い時をかけて症状が進行していく病気であって、同じ病気(遺伝性なので)であった母は非常に進行が遅く、途中に尻餅が原因の腰椎の圧迫骨折が二度もありながら、20年以上をかけて非常にゆっくりと動けなくなっていきました。母の兄弟である伯父と叔父も同じ病気(これが遺伝性の怖いところ)でしたが、それぞれ発症後10年前後でなくなっていることを考えると、人によって進行の速さの速さの幅には相当に大きい開きがあるなと思います。私の場合は母の遺伝もあって病気の進行は非常に遅く、転倒による骨折などもなかったので、発症から8年を経ても無事に自立歩行できていますし、申込書のような書類の枠内に文字を書くこともできています。自動車の運転も出来ますし、運動不足解消と筋力維持のためのボウリングもやり続けています。勿論変化がないわけではありません。自立歩行は出来ても、走ることはもちろん、駆け足程度すら不可能になっていますし、歩行できる距離や時間も短くなっています。文字を書く行為も手の動きが不安定で徐々に小さい文字が書けなくなってきています。自動車の運転については特に不便は感じていませんが、車庫入れの際などには平衡感覚の減退の影響か、切り返しの回数が増えてきたように感じていますので、今後の状況によっては免許の返納も考慮に入れないといけないかもしれません。ボウリングについては専用の項目を立てていますのでそちらに任せたいと思いますが、スコアの面においては楽しくない展開になってきています。仕方のないことですが全体的には上手くない方向に進んでいることは確かなのです。
最近、自分の病気のことを振り返ることがありました。私が所有する自動車の面倒をいろいろ見てもらっている自動車修理工場の社長さんなんですが、結構な年齢(70歳越え)にもかかわらず、実にパワフルで生命力にあふれている感じの人だったのですが、先日、昨年末ぶりに連絡したのですが連絡が取れず、数日後に事務員の方から連絡が来て、社長が誤嚥性肺炎で入院して、入院中に軽い認知症も患ってしまったと聞きました。この件に限らず、似たような話を聞くことが多くなりました。私と同世代の友人も年齢が年齢ですから仕方のないことですが、自分の病を不幸と悩むことがなくなってきました。精神的な負担が少なくなりより生きやすくなってきたような気もします。そんな感じで毎日を過ごしています。