新聞記事の思慮のなさ

地元紙に載ったイラク関係の記事でバグダッド州知事襲撃についての記載がありました。その記事に「近くにいた二人は死亡したが、知事は無事だった」という表現がありましたが、もしこの記事が「知事は無事でしたが、近くにいた二人は死亡しました」という表現だったらどうでしょう。随分ニュアンスが違って伝わるように思います。
私が過敏すぎるのかもしれませんが、前者の書き方ですと死亡した二人が軽く扱われているような感じがします。確かに知事は重要人物ですが、人間の命の重さに変わりはありません。暗に二人は死んだけど知事は助かったから良かったと報道されているようで読んでいて引っかかってしまいます。
同様に航空機事故などで犠牲者の報道がされるときに、「○○人の死亡が確認されましたが、日本人の搭乗者はありませんでした」という表現がよくされます。これなども日本人がいなくて良かったというニュアンスが伝わってくるように感じられて仕方ありません。それならばどう表現すればよいのかと言われても答えに窮してしまうのですが・・・。
表現に過敏すぎるのかもしれませんが、マスコミによるセカンドレイプに近い被害者やその家族へのインタビューなどを見るにつけ、素人とはいえ自分もサイトや日記で感想や意見を公開しているだけに、自戒の念も含めて表現の仕方には気をつけていかなければならないなと考えています。