1リットルの涙

今週も亜也(沢尻エリカ)にとっては辛い言葉が投げかけられます。もちろん直接にではありませんが、忘れ物に気付いた亜也が教室に戻ることによって耳に入ってしまいます。ただ辛い言葉かもしれませんが、そこには悪意が存在するわけではありません。言葉に込められる感情はごく自然なものです。それだけにその言葉を口にした者にとっても、耳にしてしまった亜也にとっても辛いものではありました。結果として養護学校へ転校することを亜也自身が決断するわけですが、高校を去る者と送り出す者のどちらにとっても本心からは納得のいくものではなかったでしょうね。若くして発病した亜也にとっては、集団生活の場である学校生活が心の拠り所となるとともに、最も行動の制限を受けてしまい、友人達への負担になってしまうという負い目を背負わなければならなくなってしまいました。そこが年を取ってから発病した私の母とは違うところです。日に日に自分の身体が自分のものでなくなっていくという恐怖と、心の拠り所である学校生活も困難になるという精神的な圧迫感が、亜也の心をどれだけ痛めるのかが想像に難くないだけに辛いですね。ドラマはいよいよ佳境となっていきますが、主人公とその家族とともに視聴者も1リットルの涙を流すことになるのでしょうか。