Dr.コトー診療所2006 第8話(昨夜放送分)

先週に引き続いてゆかり(桜井幸子)の胃癌治療の話でしたが、抗がん剤治療の結果、ゆかりの腫瘍が激減するという奇跡的な効果が現れます。その抗がん剤の効果か腫瘍は小さくなり再手術をすることになります。コトー(吉岡秀隆)が開腹するとゆかりの転移していた癌はきれいに消えていました。イメージ的にはスーパードクターであるコトーと奇跡的な癌の消滅。普通であればご都合主義と批判を受けそうなストーリー展開ですが、手術に成功したコトーに笑顔はありませんでした。なぜならばコトーは特別な治療をしたわけでなく、癌に勝利したのはゆかりの、夫(大森南朋)と娘の為に少しでも永く生きたいという気持ちが大きいと感じたからでしょう。コトーにとっては余命3ヶ月とゆかりに告知した時点で、病気に負けていたという思いが強いのではないでしょうか。また、コトーは自分の身近ながん患者に起こった奇跡が、同じように彩佳(柴咲コウ)に起こることを期待できるほど素人ではないだけに、なおさら悩みが大きいのかもしれません。その悩む姿が単に薄っぺらに描かれがちなスーパードクターとは違うとことがコトーらしさでしょう。次週はミナ(蒼井優)が診療所へやって来た本当の理由が明らかになるようですが、原作でもこのエピソードは好きな話ではないので、いくらかでもドラマ用に変更がなされていることに期待します。