[ドラマ]スマイル 第8回(金曜夜放送分)

町村フーズの食中毒事件を上回る負の連鎖がビト(松本潤)の上に覆い被さってきます。ただ、負の連鎖の原因の半分は彼の行動や心の弱さによるものもあるように思われてなりません。彼は「ごめんなさい」と言いながらいつも自分を追い詰めるかのような行動をとってしまう不思議な存在です。そしてビトが犯罪を犯すことを期待し、林を殺してしまったことを単純に喜ぶ古瀬刑事(北見敏之)の存在は人の嫌らしさというものを見せつけて不快以外のなにものでもありません。この不快感は古瀬のキャラクターが露骨に狙って作られたものである臭いがぷんぷんとするからです。あまりに作為が過ぎるとドラマのバランスを壊してしまいます。旅館へのSAT突入についても、一介の刑事である古瀬が指揮しているように見えるのは大きな問題でしょう。ビトの裁判は新しく導入された裁判員制度のもとで行なわれることになりましたが、選ばれた裁判員たちがまたクセのある面子ばかりで、担当検事があの北川(甲本雅裕)ということもあり、次週以降も更なる波紋がありそうです。