１７年前に倉石（内野聖陽）の妻・雪絵（京野ことみ）を射殺した拳銃を使用した殺人事件が起こります。被害者の夫で弁護士の寺島（矢柴俊博）に疑いがかかり、家宅捜索に踏み込んだ立原（高嶋政伸）の目の前で、拳銃で自分の胸を撃ち自殺してしまいますが、寺島を検視した倉石は事件がこれで終わったわけではないことを確信します。全ての事件で使用された拳銃の数奇な運命は、あまりにあっけない偶然の出会いによって導かれたものであったのです。時効制度が生んだ悲劇的な幕閉めでした。それでも最終回にして、尚且つ倉石の妻の殺害犯が判明するという展開でありながら、淡々としたストーリー展開ぶりにこのドラマらしさが表れていたように思います。絶賛とまでは行きませんが、ぴりりと香辛料の効いた良作でした。
