たまにはコミックスの話を

おせん(1) (イブニングKC)
 漫画原稿流出事件の話を徹底的に書きながら、漫画そのものの話題はほとんどなかったように思いますので、ひとつお薦めのコミックスなんぞ紹介してみようと思います。
きくち正太作「おせん」講談社イブニングKC
現在は6巻まで発行されていたかと思います。
グルメ漫画が大量に出回っている中で、何故かほとんど話題に上らないのですが、ストーリー、絵、更にはコミックスの装丁に至るまで作者のこだわりを感じさせてくれる作品です。
薀蓄が絵の上に乗っかっただけのような薄っぺらなグルメ漫画が持て囃されていますが、「おせん」はストーリーが薀蓄を語っている数少ないグルメ漫画です。
でも、こういった良作に限って発行部数が少なく、店頭でも目立つことがないので手にとる人も少ないし、最近はビニール袋に入っているので、作者のファンか連載されているイブニングを読んでいる人以外は、購入のきっかけがないのではないでしょうか。
もう少し書評などでも取り上げられればいいのですが・・・。