漢字が増える

 命名の際に使用できる漢字が増えるそうで、それ自体は良いことだと思うのですが、勘違いしている親も多いので困ります。
中には暴走族と同じように当て字に近いような形での漢字の使い方をする親がいますが、漢字はあくまでも表音文字ではなく表意文字であることを考えるべきでしょう。
ただ音感がいいから付けたというのでは特定の漢字を選択した理由にはならないでしょう。
少なくとも、名前を付ける子供に対して、将来その名前の由来を説明できるものであるべきではないでしょうか、子供はその説明を聞いて自分の親を評価すればよいのです。
生活の場面で署名する機会は多々あると思いますが、その際にいつもふり仮名を付けるわけではないと思います。
他人に正しく読んでもらえない名前に、意味を込めたと屁理屈を唱えても仕方が無いでしょうし、そこで自分の名前の由来すら説明できないようでは、名前の意義すら見失ってしまいかねません。
ただ、最近の新聞のようにどんどん使用しない漢字を増やして、一般の人々がますます漢字が読めなくなるのを助長するような動きも困りものです。
漢字の正しい意味と、その意味を通しての漢字そのものの美しさを理解してこそ、付けられた名前に意味があり、美しさを感じることが出来ると思うのです。
ちなみに私が出会った印象に残る名前は「虎獅狼」(こしろうと読む)。
強くなってほしいという親の気持ちが現れた名前ですね。