漫画原稿を守る会跡地

昨日の書き込みの続きです。
渡辺先生の対まんだらけ裁判の結果がどうあれ、判決文が書かれるわけですが、私が一番気にしているのが原稿の所有権についての解釈がどのようにされるかということです。
渡辺先生に所有権が認められるにせよ認められないにせよ、その理由が判決文に書かれることと思います。
そこで示されるであろう所有権帰属の判断基準が如何なるものであるかが重要なのです。
漫画家の皆さんにとって、自分の描いた原稿の所有権を主張するために必要な条件が示されるのです。
今後、二度と今回のような原稿流出を許さないため、出版社との間の原稿のやりとりに際して必要とされる手続きを、漫画界全体の常識とするべく活動を開始しなければなりません。
そのためにも、渡辺先生には判決内容の公表を行なっていただきたいと思います。この件に関しては引き篭りは許されません。
また、「創」編集部も裁判の判決までを追って記事にしてこそ、この問題を取り上げた意義があるものと思います。渡辺先生の本の出版で仕事の終了ではありません。実務だけで手一杯の先生方に、記者会見などの余計な仕事を増やさせた責任は果たしてもらわなければなりません。
一方で、最も大きな問題は漫画家の側にあります。
「創」7月号に掲載されたトークライブの内容でも分かることですが、ベテランや大御所と呼ばれる漫画家は、現在の編集者との人間関係で成り立っている現行の原稿受け渡しシステムを、自ら変えようとまでは考えていないようです。
このままでは今回の事件が教訓として生かされることなく終わってしまう可能性さえ出てきました。
まんだらけの古川社長による事件当初の主張の正しさを、漫画家の皆さんが証明しているようなもので、守る会の賛同者としては情けなさを感じずにはいられません。
しっかりしてください>漫画家の皆さん。