余震再び

本日午前10時40分、新潟県中越地方を再び大きな余震が襲いました。震度は6弱でニュース映像でも見られるようにゴーッという音を伴った激しい揺れだったようです。新潟市でもかなりの揺れを感じましたが棚の小物がいくつか倒れた程度ですので、私自身についてはご心配なさらないでください。
さて、最初の地震発生から5日目を迎えて、現地にも多くのマスコミが入り状況も明らかになってきました。私自身も報道や親戚からの電話連絡により情報を得るしかありませんが、これまでの報道などを見て思うところについて書いてみたいと思います。
まず最初に報道体制の問題について触れてみたいと思います。今朝のワイドショーでキャスターが「出動しているヘリコプターの数が足りないんじゃないか、もっと日本中からヘリコプターを集めて集中投入することを何で政府が考えつかないのか」と憤っていましたが、ヘリを大量投入すればよいというものではありません。管制体制の整わない空域に大量のヘリを投入すれば事故の起こる可能性は大変大きなものになります。それも統一的な命令系統下にある自衛隊や警察・消防などのヘリだけであればまだしも、統一したコントロールの難しい報道各社がチャーターしたヘリが数多く現場上空を飛んでいるのですからなおさらです。
報道のヘリといえば、報道各社で協定を結んでひとつの現場上空には報道ヘリは1機ということには出来ないのでしょうか。場所によっては自衛隊などによる救出活動の妨げになってしまうことも考えられますし、事故の可能性も高まります。更に報道ヘリは必要とする映像を押さえるために低空飛行を多用することになりますが、地上にいるものにとってヘリのホバリングする音は不安感を煽るものですし、壊れかけた建物にとってはヘリのプロペラが発生させる下降気流は地震による揺れと同様に危険なものです。昨日も私の自宅の上空を低空で通過したヘリがありましたが、地震と同様の揺れがあり恐怖感を感じました。報道におけるヘリの必要性も十分に理解できますが、その運用には被災者や救助活動への配慮を心掛けていただきたいと思います。
次に地震発生直後のNHKの各自治体に対する電話インタビューですが、非常に要領が悪く対応してくださった各自治体職員の災害情報収集活動の邪魔をしているのではないかという印象すら受けました。何度も繰り返して自治体職員ですら把握しきれていない情報の確認を行うのであれば、リアルタイムの放送の中で行なうのではなく、自治体による情報収集を優先してもらった上で情報を整理し、それを分かり易く視聴者に伝えることが大切だと思うのですが…。
朗報がひとつ。地震発生時新潟から小出へ向っていて行方不明となり、長岡市妙見の県道崩落現場に埋もれている車が見つかった母子3人の生存が確認されました。午後2時30分過ぎの現在は救助作業が進んでおり子供1人(長男)が無事車内から救出されました。暗いニュースが続いた中、本当に明るいニュースが飛び込んできました。大量の土砂・岩石に潰されなかった奇跡もありますが、それにしても飲まず食わずで4日間よく頑張ったものです。