イラクでの日本人人質殺害が確認される。

本人が亡くなられてしまった今、その行動の思慮のなさ加減をとやかく言っても始まらないでしょう。如何に浅はかな行動をとったとしても死を与えられることの理不尽さは別のものです。お悔やみを申し上げます。
政治的にどうのこうのと細かなことは言っても仕様がありませんし、専門家なわけでもありませんので、いささか乱暴ではありますが政治の問題を全く考慮せずに単純化して考えてみたいと思います。
香田さんを殺害したとされるアルカイダ聖戦組織は、要はイラク人でもない他国籍のテロリスト集団が、イラク人が頼んでもいないのに勝手に「イラクのため」という大義を掲げて日本人を誘拐し、監禁し、日本政府を脅迫し、拒絶されたからと香田さんを殺害したという、つまり営利誘拐、監禁殺人、死体遺棄を行なった大罪人です。ついでに彼らはイラク人・外国人(大人も子供も)の区別なく様々な爆弾テロなどによって大量殺人を行なっています。
撤退を要求された自衛隊はといえば、こちらもイラク人が頼んでもいないのに、勝手(土地は借りましたが)にサマーワに陣地を作って、おっかなびっくりに、あまり役にも立っていませんが害にもならない押しかけボランティアをやっているだけです。
正義の所在は別にしてどちらの行動に害があるかは明白です。
つまりアルカイダ聖戦組織は単なる人殺しの犯罪者。自衛隊はあまり役に立たない押しかけボランティア。
香田さんが殺される理由は全くないということです。(ただ理由なくして殺害される怖れの大きな地域に不用意に入り込んだのは事実です)
ちなみにこの考え方でアメリカを表現すると、イラク人が頼みもしないのに言いがかりをつけて勝手に国に押し入り、警察官顔をして独裁者(フセイン)を処断し、抵抗するものを排除するために無関係な回りの人間まで巻き添えにして不可抗力ととぼける自分勝手な乱暴者となり、結局イラクという国には必要のない勢力が入り乱れているため国が平穏になれないということが分かります。