第9地区

低予算でもアイデア次第で面白いものが撮れるという証明のような映画。SFだからといって特撮やCGに金を掛け過ぎる必要はないということでしょう。南アフリカが舞台だからと差別(アパルトヘイト)問題と関連付けた映画評は的外れ。単純に骨格と力の違うエイリアンと人間が共存するのは難しいということでしょう。後半の展開や映像は完全に日本のロボットアニメへのリスペクトを感じさせるものとなっていました。低予算で制作されるホラームービーと同様に、手持ちカメラの映像を主体にしたドキュメンタリー番組的な構成になっていましたが、基本的には何も終わっていないのが事実。続編を作ろうと思えば簡単に作れるのでしょうが、このまま終わりということにして、突っ込みどころの多い映画にしておいた方が、B級のカルトムービーとして評価され続けそうな気がします。