記者会見のスキル

地震の関連で政府関係者、気象庁、そして原子力安全保安院など様々な立場の方々が記者会見を行なっていますが、原子力安全保安院の担当者の記者会見スキルが全くゼロに近い。伝えるべきことと、資料を提示すればよいこと、そこまで詳しく説明する必要のないことの区別が全くなされていません。ただでさえ情報の伝達・発表に時間が掛かる過ぎているのに、ようやく行なわれた発表が意味不明のものであっては、原子力行政に対する国民の評価は地に落ちてしまいます。原子炉建屋の爆発・外壁破壊などの衝撃的映像が出回っている中で、その事実の危険性及び安全性を分かりやすく説明できなければ、自分達の将来の活動をどれほど阻害する要因となるかということが理解できていないようです。手続き上、原子力安全保安院の担当者が記者会見をする必要があるならば、せめて解説役としてわかりやすく噛み砕いて説明の出来るスキルをもった科学解説者(ハード系のSF作家でもいい)を同席させる配慮をすべきでしょう。国民に有益な情報を提供できてこその記者会見なのではないでしょうか。今のままでは原子力安全保安院の単なる自慰行為でしかありません。現場で命を賭して安全確保のために戦っている作業員の活動を冒涜するものですらあります。是非とも貴社会見に臨む姿勢を改めてほしいと思います。