新潟のアイドル雑感 その19

ご当地アイドルの経済学 (イースト新書)
経済学者でありアイドルヲタでもある田中秀臣氏が書かれた「ご当地アイドルの経済学」(イースト新書)を読みました。新潟に誕生したAKB48姉妹グループであるNGT48を中心にして、新潟発の地方再生戦略について紐解いていますが、この本の最も売り物となるのが、NGT48のキャプテンとなった北原里英さんとの対談。この対談によって北原里英さんのキャプテンとしての資質の高さ、そしてものの見方、視野の広さというのが明らかにされ、彼女を中心にしたNGT48の成長については確信を持つことができますが、事業としての成功が保証されているかというと、まだまだ微妙な印象を持っています。地元自治体や企業のバックアップがしっかりしているのは力強いことですが、それが経済的成功につながるかというと保証されているものではないと思います。
新潟発アイドルNegiccoの成長ストーリーこそ、マーケティングの教科書だ
実は新潟のローカルアイドルであるNegiccoを題材にしてマーケティングを語った「Negiccoの成長ストーリーこそマーケティングの教科書だ」(川上徹也著 祥伝社)という本が約2年前に発行されています。個人的にはこの本はマーケティングという殻を被ったNegiccoのファンブックという感想を持っていますが、著者の川上徹也氏も書いた当時は新潟にAKB48姉妹グループが進出するなどとは考えもしなかったでしょうね。当時から2年でNegiccoは更なる成長を見せていますが、熟成されたストーリーはますます練り込まれて物語を重ね続けています。これからはNGT48との相乗効果による地元新潟への影響や、全国区へ乗り出した活動の成果がファンにとっての大きな楽しみとなっています。
これからも新潟のアイドルが経済本のネタになるような活躍を見せてくれることに期待したいと思います。