黒い太陽 最終回(一昨日放送分)

ドラマ全体に漂う雰囲気は良かったのですが、全8回という放映話数の少なさが最後にきてドラマの障害物となってしまいました。立花(永井大)が黒曜石の黒い輝きを得る前に最終回を迎えてしまったのは残念。藤堂(伊原剛志)の打って来る手に対処の術がないままで挑むことなど論外でしょう。ここに至ってだだっ子のように怒りを爆発させるようでは成長の後が見られません。藤堂の引き抜きもあって店のキャストやメンバーが掛けていく中、結局は奈緒滝沢沙織)の情報にすがって冬海(益子梨恵)を逆に引き抜くことになり、その条件として千鶴(井上和香)を辞めさなければならなくなる立花。冬海のおかげで客が増えても、全てが受身受身で自立した攻めの姿勢が見られないのでは魅力という輝きが感じられません。それで勝ったと大笑いしては薄っぺらさが目立つだけです。黒い太陽になり損ねた立花はおそらくはその死とともに鈍い輝きすら失ってしまったのでしょうが、期待しつつ見続けてきたドラマの最後が見事なばかりの竜頭蛇尾に終わってしまったのが残念です。