- 作者: 米沢嘉博
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2007/02/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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特に10月号の現代マンガ時評は絶筆とも言えるものですが、現在のマンガ界に閉塞感を感じていた米沢氏の想いが行間から滲み出るコラムが多く、マンガ界の今後に厳しいものを感じさせる一方で、コミックマーケットについての話題を中心としたコラムには初めて知る情報も多く興味深い内容でした。コミックマーケットの代表としてだけでなくマンガ評論・研究家として残された著作も多く、日本のマンガ界にとってなくてはならない存在だっただけに氏の早逝は悔やまれてなりません。
ところでこの方を購入する際に一度は手にとった本をなぜか棚に戻してしまいました。手に取ってパラパラとページを捲っただけで内容の面白さを確信していたにもかかわらず、本を持ってレジに向かおうとしない自分にショックを覚えてしまいました。1365円という価格に躊躇したのですが、1500円程度のグラビア系ムック本の購入には躊躇することがないだけにショックでした。間違いなく今手に取っている本のほうが値段相応の価値を持っているのは分かっています。再び本を手に取った私はレジに足を向けたわけですが、本好きを自負していただけに自分自身を恥じるばかりでした。