SP(エスピー) 第7回(昨夜放送分)

経済事件の証人・大橋の警護エピソードの3回目。大橋を狙っていたポール(チョウ・ソンハ)とジョージ(中川智明)を確保した井上(岡田准一)と尾形(堤真一)でしたが、尾形による警備増員の要請は認められず、小人数の警備陣でも対応できる小規模なホテルへの移動を余儀なくされます。大橋を移動させる車に発信機を付けることに成功した犯行グループのジョン(多田淳之介)とリンゴ(日下部そう)は、車に爆弾を仕掛けるとともに陽動作戦を企てます。井上がギリギリのところでそれに気付いて暗殺を防ぎますが、大橋をさらに狭いホテルへ移動させなければならなくなります。それにしても爆発物の処理を専門家に任せずSPがやってしまうというのは拙いでしょ。尾形は再度増員を訴えますが、上層部が告げたのは大橋の警護解除でした。尾形は激しく抵抗するのですが組織の一員であるSPはその命令に従うしかなく、尾形はホテルに戻り井上らと大橋に警護解除を言い渡します。見捨てないで欲しいと懇願する大橋に、尾形は「それならば、なぜ悪に手を染めた!」と怒鳴り、部屋を立ち去るのでした。大橋の警護解除の情報はジョンらの元にも何者からかもたらされ、2人は爆弾作りを止め、自殺に見せかけた殺害計画の実行に移ります。警護課に戻ってきた尾形は、やりきれない気持ちと怒りから机上に置いた装備品にぶつけます。それを拾いあげ尾形の机に無言で置いていく井上たちも同じ気持ちだったのではないでしょうか。SPとしての任務に忠実たらんとする彼らは組織人としての枠を越えたヒーローとなろうとはしませんし出来ません。爽快感を求めんがばかりに組織を壊すような行動を是とする刑事ドラマとは一線を画す制作姿勢は間違っていないと思います。