「マンガ原稿料はなぜ安いのか?」

漫画原稿を守る会掲示板で紹介されていた本を読みました。
近くの書店に置いてなかったので取り寄せをお願いし2週間ほどで届いたのですが、他に読む本があったので感想が遅れてしまいました。
タイトルにある原稿料を含む業界に関する内容は全体の4分の1程度であり、ネットでも読んだ内容でしたのでふむふむといった程度でしたが、意外に興味深かったのが「マンガ本のハナシ」です。
特に「消えたマンガ家の幸福なその後『ドリーム仮面中本繁」は、この作品を出版するにあたって、出版社が行方のわからない作者を本当の意味で八方手を尽くして探したが見つからず、やむを得ず作者に支払われるべき印税を文化庁に供託までしたうえで出版したというエピソードが紹介されています。その結果、出版後に中本繁氏の所在が判明するという吉報がもたらされました。
漫画原稿流出事件とは正反対の心温まるエピソードです。
できることならば「まんだらけ」の社長にも読んでいただき、漫画を専門に扱う者としての「誇り」と「矜持」をこのエピソードから学んでほしいものです。