神はサイコロを振らない 最終回

神はサイコロを振らないと分かっていても、人はそれほど達観は出来ない生き物なのでサイコロを振ろうとする。402便の乗客たちがそれぞれの時間を過ごしながらエンディングを迎えるという話の流れは原作と変わらない。ドライでありながらウェットな別れ、異常ではありながらセンセーショナルにはならない別れ。原作よりこじんまりとした演出ではありましたが、心に染みる別れではなかったでしょうか。敢えて話の中からマスコミと野次馬根性丸出しの一般大衆を排除した演出(原作でもそうでしたが)に異を唱える者も多いかもしれませんが、10年前の世界から402便が現れた時点で物語世界も10日間という限られた異空間に入り込んだと考えれば良いことです。
ふと思ったのですが、SF的な矛盾を感じながらもこのドラマを楽しむことが出来た人は「14ヶ月」というドラマを楽しめた人ではなかったでしょうかね。私にはどちらのドラマも同じ香りがするのですが。