「NEGI FES〜Negicco 12th Birthday〜」のキャスティングをきっかけに思うこと。

昨日、東京・赤坂BLITZで開催されたNegiccoのワンマンライブにて、Negiccoが企画するライブイベント「NEGI FES〜Negicco 12th Birthday〜」が、Negiccoの結成記念日である7月20日に埼玉・所沢航空記念公園 野外ステージにて開催されることが発表されました。このネギフェスにはゲストとしてTRICERATOPS、OKAMOTO'S、Especiaの3組が参加予定とされていますが、いずれもメジャー・レーベルに所属するアーティストです。ところがホストであるNegiccoはインディーズ・レーベルに所属しているのですから実に面白い。
Negiccoはカテゴリー的にアイドルに所属していますが、最近の彼女たちが主催するライブにゲストとして呼ばれるアーティストをチェックしてみると、純然たるアイドルは少なくて、今回のネギフェスと同様に音楽性というものを重視したキャスティングになっています。私はここにNegiccoの運営サイドの戦略性の高さを感じるのです。
ネギフェスのゲストに挙げられたTRICERATOPS、OKAMOTO'SのようにNegiccoのメンバーが憧れ、リスペクトするような存在や、対バン後は一緒になって彼女たちの曲を作り上げるのを協力してくれるようなアーティストが意識的に選択されているように思います。それによって否応なく彼女たちのモチベーションは上がりますし、作品やライブの質も向上します。また、業界内に構築される人の繋がりというものが大切であり、思わぬ効果を発揮するものであることは、「サンシャイン日本海」のプロデューサーである田島貴男氏の現在のありようを考えると明白でしょう。対バン相手のキャスティングに始まる(実際は順序が逆かもしれませんが)人との繋がりが、彼女たちの作品をファンが予想する以上に素晴らしいものにしている事実を前にすると、Negiccoの運営おそるべしという思いを禁じえません。
Negicco日本武道館でのライブを目標にしていますが、結果だけを求めて日本武道館での公演を強行するような無茶をNegiccoの運営は選択しません。もちろんメンバーたちの年齢が気にならないわけではありませんが、それよりも一つ一つのライブの充実を大切にして、階段を一段ずつ登るかのようなライブ会場のステップアップが地に足のついた行動として、Negiccoそのものの実力の向上につながっているのではないでしょうか。
Negiccoという存在は本人たちが自覚している限りアイドルではありますが、その活動はアイドルにとどまらない音楽性を持って羽ばたいていることは周知の事実です。そこにはアーティスト宣言もアイドルからの卒業も必要ではありません。それら全てを引っ括めてNegiccoが発する音楽なのですから。そんなことは彼女たちを取り巻く人々を見渡すことによって明白でしょう。
ネギヲタになったおかげで、常に新しい音楽との出会いを導いていただき、自らの音楽性をどんどん高めて行くことができる幸せを噛み締めています。