招かれざる客

で、アルビの試合を最初から見れなかった理由なのですが、今日の試合はスカパーでの放送でしたので、店のテレビでスカパーを映している知り合いの古書店にお邪魔していました。(BSで放送の場合は古書店の店長が逆に私の家にやってきます)
まもなくキックオフという時に一人の初老の男性が店に入ってきて、ろれつの回らない感じで「○×△□〜」と大声を出します。
レジに座っていた店長の奥さんが「どうしました?」と聞くと「電話を出せー」と手を伸ばしてきました。
再び奥さんは「電話なら公衆電話が店の外にありますよ」と店の外を指し示します。
「お金が無いんだよぅ」
レジの近くにいた私に酒くさい呼気がかかりました。そうです酔っ払いです(まだ午後4時なんですが)。
店の奥にいた店長が出てきて自分の携帯電話を取り出します。
「何番にかければいいの?おじさん」
顔色は普通ですが呂律が回らず、足取りも怪しいので、そのオジサンの代わりに電話を掛けてあげようとするのですが、電話番号がなかなか聞き取れません。
ようやく電話番号を聞き取り電話が通じたので、オジサンに電話を渡すと、
「もしもしぃ、110番ですかぁ、私はねえ・・・」などとわけの分からないことを口走ります。
店長が電話を取り返して代わりに話をしようとするのですが、電話を放さずに仕舞いには暴れ始め、もみ合った際にオジサンのこぶしが店長の顔面に当たってしまいました。
「仕方ない、110番しろ」
店長の我慢も切れてしまいました。
奥さんが電話をしている間、私も加勢してオジサンを押さえつけて電話を取り返しました。
その際に私の腕時計のバンドがぶち切れて時計がすっ飛んでしまいました。
ここで気を付けなければいけないのは、暴れているとはいえ相手は初老のオジサンです。
何時だったか金融機関の現金自動支払機コーナーで回りの客から誤解で取り押さえられ、ショックが原因で老人が死亡するという痛ましい事件がありました。
それを思い出したので、押し倒したり、胸を圧迫するようなことのないよう、腕と肩だけを押さえているように気をつけたのですが、それでも暴れて本棚に頭をぶつけたときにはひやっとしました。
結局、パトカーは通報から10分程度で1台、その後さらに1台加わり5人の警察官が店を訪れ、オジサンを連れて行くことになりましたが、その際にも大暴れしたのですが、酔っ払いということと初老ということもあり、警察官も手荒く扱うわけにもいかず困惑していたようです。
酔いが醒めたら真っ青になるのでしょうが、酒に飲まれるような方は一人で酒を飲んじゃダメですね。
凄かったのは、暴れているオジサンを取り押さえようとバタバタしている私たちのすぐ横で、稀少本コーナーの本をじっくり品定めして水木しげるの本など数千円分の本を購入されていったお客さんでしょう。あなたは凄い。
そのすぐ横には怯えて店を出ることもできなかった女の子が二人いたのですから。
というようなわけでアルビの試合の前半を見ることができなかったわけです。