Negicco「アノソラヘ」「STAR☆JUMP☆STADIUM」

先日のイベントで購入してきたNegiccoのCD-R「アノソラヘ」は、現在私の音楽視聴環境である自家用車の中でヘビロテ中。
1.EARTH
Team ECOのキャンペーンソングとして歌われていたもの。割と大仰なイントロから始まるものの、シンセのピコピコ音を含めて普通のアイドルソングっぽい仕上がり。
2.Summer Breeze
3人それぞれのソロパートがたっぷり楽しめる。それだけにライブではなかなかここまでの完成度のものを聴くことが出来ないというジレンマがあります。
3.My Beautiful Life
初音ミクが歌ったバージョンもあるということで、ネギを持って歌うスタイルが初音ミクをパクったと勘違いされることも多い。さらにPerfumeのフォロアー的な印象を持たれることも多いエレクトロ・ポップサウンドですが、ここに収録されている曲はイントロのヘヴィーさも相まって彼女たち独自の世界となっています。
4.圧倒的なスタイル
ヌキ天第1週目で見せた彼女達のパフォーマンスが本格的にNegiccoに嵌まる切っ掛けとなった。彼女達らしさが最も発揮される曲といってよいのではないでしょうか。とにかくヴォーカルとサウンド、そしてライブではダンスのバランス全てが高度にまとまっている名曲。
5.アノソラへ
アルバムのタイトル曲でありながら、普通のアイドルであればアルバムのバランスが破綻しかねなかったチャレンジ・チューン。他の曲がconnie氏の作曲なのに対して、この曲のみATK氏の作曲であることから、彼のリズムへのこだわりを感じさせる曲調になっています。TRANSONICサウンドと評したBLOGもありましたが、そんな尖がった曲調にnao☆のヴォーカルが重なると、高みに昇ったアイドルソングの到達点であるかのように聴こえてくるのですから大したものです。
発表当時いくつかのBLOGでも絶賛されたこの素晴らしく完成度の高いミニアルバムが、通販及びイベント会場限定販売のCD-Rであることが残念です。もし、2年前のヌキ天4週勝ち抜きの副賞であるメジャーデビューが、このミニアルバムをCDとしてジャケットをメジャー仕様に作成し直して全国流通する形で実現していたら今頃は・・・、と思わず夢見てしまうような出来の良さでした。

一方で東日本大震災からわずか一週間後の3月19日に行われた彼女達のワンマンライブの模様を収録したDVD「STAR☆JUMP☆STADIUM」は厳しいことを書くように思われるかもしれませんが、まさしくイベント会場限定のファン向け映像集であって、残念ながら彼女達のベスト・パフォーマンスを全国の音楽ファンに魅せるものにはなっていませんでした。ライブに参加して実際に現地の雰囲気を肌で感じながらNegiccoの音に触れた方々は、もちろんまったく別の感想を抱かれると思いますが、Kaedeのソロパートの不安定さは正直かなり気になりました。ライブのパフォーマンスはヴォーカルのみで評価できるわけではありませんし、ダンスに関しては水準の高さを見せ付けてくれていました。ただ、もし全国流通してNegiccoを知らない人が聴いた時に、「この程度?」と評価されるのは実に怖いことです。もちろん未音源化作品を含めて彼女達の持ち歌を全て聴くことができる(フルバージョンでない曲があるのは残念)のは素敵で、ファン必携のアイテムであることには変わりありません。
音楽的にも素人の耳しか持たないアラフィフおやじの戯言と聞き流してください。