私のオタク遍歴 その6 音楽篇3

Mathematician's Air Di

大学に入学し上京すると、音楽を聴く環境ががらりと変わりました。大学在学中はまだ音楽の媒体がCDではなくレコードでしたが、さすが首都東京、輸入盤屋さんには事欠かない環境で、輸入盤屋さんが多く集まっている西新宿が、大学の帰り道の行きつけになりました。好みの音楽ジャンルがプログレッシブ・ロックという、当時国内盤があまり発売されていないジャンルだけに、輸入盤がマストという状況が輸入盤屋さんという存在が私にとって重要なものとなりました。今ではジャケ買いという言葉も死語となってしまいましたが、輸入盤屋さんでレコードをジャケ買いするときの期待感と、実際に音を聴いて気に入った時の満足感はたまらないものでした。それもプログレッシブロックがマイナーなジャンルだったからかもしれません。輸入盤は基本的に国内盤よりも安いのが普通ですが、プログレッシブロックは国内盤がないからか意外に高いものが多く、輸入盤屋さんを巡って安いレコードを探すのが日課のようなものになっていました。東京の住まいにはレコードを聴く環境がなかったので、そうやって購入した掘り出し物のレコードを持って帰省するのですが、レコードは盤に掘られた溝に音が保存されているため、溝が傷みやすくて移動には不向きなのですが、毎回帰省する際には10枚前後のレコードを持って帰るために、丈夫な袋を用意することによって盤が反ったりしないようにしたのですが、レコードも枚数が重なるとかなり重い思いをすることとなり、他の荷物もあって毎回大変な帰省となりました。
大学時代の最初は音楽を購入し聴く立場でしたが、その後は音楽を送り出す側に関わることになりました。次回はそのことについて書きたいと思います。