テレビでYouTubeを見る時間が多くなったとしても、相変らずテレビドラマを見ている時間が多いのですが、その舞台設定やシナリオに既視感を覚えることが良くあります。その理由を考えてみると自分の職業遍歴と家庭環境や趣味が影響しているようです。
例えばこの冬のドラマで「119エマージェンシーコール」(フジテレビ)という月9ドラマが好評です。消防の通信指令室を舞台としたドラマで、119番通報を受ける通信司令員が主人公のドラマですが、私は最新の機器にもシステムにも囲まれていませんでしたが、数年前までタクシーの配車指示員をやっていました。この仕事はタクシーの利用希望者からの電話を受け、近くを走っている空車のタクシーに指示して向かわせるという仕事なのですが、消防の通信司令員とは共通点が意外と多いと思います。一番のポイントは電話主の現在地、つまりタクシーに来てほしい場所を特定することで、常連客の自宅や企業は登録してあるのでタクシーへの指示が出しやすいのですが、大型商業施設のように出入り口が複数ある場合や大きな公園のような場合も場所を特定する必要があります。お客様と電話のやり取りの中でお迎え先の正確な場所を特定しないとタクシーを配車できません。この部分は救急車手配する通信司令員と同じようなスキルを必要とします。
また、ドラマでも描写されているようにいたずら電話やクレーム電話も、消防ほどは多くありませんがタクシー会社に対しても存在します。それらに対応するスキルも要求されます。なかには会社まで車で乗り付けて暴行に及ぶ輩も存在するのです。深夜のタクシー会社には泊まり勤務の配車指示員一人だけです。私も暴行を受ける寸前にいたったことがありますが、その時はタクシーが休憩のために運よく入庫してきたために、暴行を受けることはありませんでしたが、消防の通信指令室と比較するとはるかに危険で、緊張しながらの電話対応が必要とされます。
タクシー会社でのエピソードでは呆れてしまうエピソードや酷いエピソードは数多くあるのですが、具体的内容については守秘義務に抵触してしまうので差し控えさせていただきます。
今回は私の職歴のひとつしか紹介できませんでしたが、その他についてはドラマと絡めながら追々紹介していきたいと思います。