私がクラス担任を持ったのは15人の販売士検定を目指すクラスだったのですが、資格取得の意識はそれなりにあるものの大学進学組と比較するとかなり学力は控え目でした。そこで検定の合格という単一の目標に集中することと、合格を目指すことに特化した授業を行うことで合格者を多く輩出することを目指しました。出題範囲を網羅した模擬試験などを繰り返し、最終的に4名合格させることに成功しました。初年度から全国合格率を超える合格率を出すことが出来てホッとしたのですが、クラス運営の面ではかなり苦労したクラスでした。なぜならば新興宗教に入信している学生が複数存在したからです。幸福の科学、崇教眞光、そして創価学会の信徒がいたわけです。当然のことですが信教の自由がありますので、入信していることに口を出すことは出来ないのですが、宗教活動をするために学校に通うことが出来なくなるという学生が出てきました。電話連絡とカウンセリングの毎日が続いたのですが、結局1人は学業に戻ることが出来ずに夏休み前にお退学となってしまいました。専門学校生に退学はつきもので、目的が特定の検定取得であるために、その目的を失ってしまうと学校へ足が向かなくなってしまうのです。仕方のないことなのですが、初めてのクラス担任で初の退学者ということで、当時はかなり落ち込んだものです。
2年制の学科でしたので学年が上がると就職活動が中心となってきますが、学科の特性で自営業の学生が多かったため、就職指導は新興宗教問題ほどには苦労しなかった思い出があります。2年持ちあがりの学生を何度か繰り返して、長岡にある姉妹校へ移動することとなるのですが、その話はまた次回にということで。