被災者の姿

今回の地震報道を見ていて気付いたことですが、ニュースで使用されている映像素材や生中継での被災者インタビューでも、怒りをあからさまにする姿が殆んど見られませんでした。先日の三条・見附地区の水害などでは自治体職員などに対して激昂する被災者の姿を確認することが出来ました。これについてはマスコミ側が映像の取捨を行なったとも考えられますが、今回の地震に関しては被災者の皆さんが非常に落ち着いて整然とした行動をとられているように思います。また、被害について語る際にもわりと淡々と話される方が多く感心しました。私としては淡々と被害について話されるほうが胸に染みます。
地震による土砂崩れなどで孤立した川口町木沢地区の住民達は身を寄せ合って避難生活を送りながら、行政側の対応に怒りをぶつけるでもなく、手元にある機材を使用して道路寸断部分の迂回路を自ら徹夜の作業で築き連絡路を確保していました。都会で単に住所を同じくするだけの住民とは違い、常に生活をともにしてきた住民達の結束と行動力は、非常時に大きな力となって発揮されます。
自然災害に接したとき、人間の本当の強さが見えてくるのかもしれません。