必要とされる情報

一昨日から地震に関する報道について苦言を呈してきていますが、マスコミの皆さんには報道(ニュース)のあるべき姿を見つめなおしていただきたいと思います。
報道はドキュメンタリー番組でもなければエンタテインメント番組でもありません。被災者の救出は「救出劇」ではありません。
マスコミが報道しなければならないものは誇張のない事実と本当に必要とされる情報ではないでしょうか。しかしながら実際にニュースを見ることによって得られる情報は、
地震って恐ろしい。
被災者は大変だ。
避難所では何が不足しています。
ボランティアが活動を始めました。
などという単発の情報ばかりであり、被災地の方々が見ても、これからボランティアに赴こうとする人々が見ても中途半端な報道内容ではないでしょうか。
逆にインターネットで個人や私企業が公開している情報を探すと有用な情報が以外に簡単に見つかります。
例えば下のリンク先は空間情報、地質調査/海洋調査を主業務とする国際航業株式会社のHPで、災害状況把握のため、10月24日(日)に航空写真撮影を実施した一部を公開しています。
http://www.kkc.co.jp/social/disaster/200410_niigata_eq/
垂直から撮影したもの、斜めから撮影したもの、被災地域全般の被害状況図はテレビの報道番組などでも見ることが出来ませんでしたので、全体の被災状況を把握するのに役立ちます。
「ぽざまん」というblog(http://pozaman.bblog.jp/entry/76584/)では新潟県刈羽郡小国町に関する地震情報を扱っていますが、blogの下のほうにある地図には必要な情報が貼ってあって大変分かりやすいものになっています。残念ながら中越地方全体について同様に整理された地図をテレビのニュースなどで見る機会はありませんでした。
本来ならばどちらもニュースなどを通じて多くの人々に公開されるべき情報ですが、ロジスティックスに影響するこういった情報が体系的に整理されて提供されることは困難なのでしょうか。
ワイドショー的アピール度の強い映像やインタビューばかりが流される地震報道は初日だけで十分です。その後は是非迅速な救援活動を支えることのできる報道にシフトすることが報道機関としての使命だと思います。