僕の歩く道 最終回

河原(葛山信吾)の元を飛び出した都古(香里奈)は輝明(草磲剛)の家に泊まることになります。輝明を見守り、輝明に必要とされてきたと思っていた都古でしたが、実は彼女自身が輝明を必要とし、彼と接することで寂しさから解放されてきたことに気付きます。都古と一緒に亀田(浅野和之)の喫茶店で珈琲を飲んだ輝明が自分の分の代金だけ払おうとするのに、「こういう時は彼女の分も払ってあげるんだよ」と2人分の珈琲代を請求する亀田のナイスフォローは見事。ロードレース出場を目指して亀田と練習に励む輝明を家族皆が応援し、兄嫁の真樹(森口瑶子)を含めて輝明を囲む人間関係は素晴らしい環境になってきました。輝明を囲む人々の暖かさの演出が少々過剰気味だったのは・・・、まあ大目に見てあげましょう。ロードレース当日、ゴール直前で鳶の泣き声を耳にしてコースを逸れた輝明は初めて鳶の姿を見ます。大空を悠然と飛ぶ鳶の姿に自分も羽ばたくことを決めたのでしょうか、彼は自分からグループホームへ行くことを口にしました。輝明がグループホームに入って暫らくして、休みの日なのに家族が待つ実家へ帰ることなく「僕にだって予定がある」と、都古と待ち合わせして自転車デートをする彼の姿は力強く感じられるように成長していました。愛情に囲まれて、ポジティブで、あまりにも出来すぎた話のようにも感じますが、そんなドラマがあってもいいなと思わせる作品でした。