今週は国内盤の紹介は残念ながらありませんでした。その代わりに海外の方は今週も充実しています。
イギリスのベテラン・プログレッシブロックバンドYesは初期のライブ音源集の第2弾は1970年のいくつかのテレビ番組でのライブを収録しています。音質的にはかなりこもってしまっていますが、当時の若々しい英気の煌めきが感じられるプレイです。
イギリスの古参プログレッシブロックバンドVan Der Graaf Generatorは、今週も単独でリリースされた1976年のパリでのライブアルバムから3曲目。しかしこのライブ、7分以下の収録曲が1曲もなく、この曲が一番短い曲となっています。
イギリスのベテランプログレッシブロックバンドのRenaissanceの最新アルバムからの曲は、古色蒼然とした彼らの個性とは離れてしまった現代版ポップス調になっていますが、美しい女性ヴォーカルは素晴らしい。
イギリスのベテラン・プログレッシブロックバンドJethro TullのリーダーであったIan Andersonの4枚組初期プレイ集から。ブルージーでフォークの香り高き演奏とヴォーカル。フルートではなくブルースハーブの演奏というのも趣きがあります。
今はなきイギリス人天才ギタリストAllan Holdsworthの2010年のライブ盤からの3曲目。彼の演奏だけでなくサポートメンバーの演奏も楽しめる曲です。
イギリスのギタリストでプロデューサーの Joseph Stevensonによるプログレッシブ・ロック・フュージョン・ソロ・プロジェクトRegressorの初シングル。ここで何度も紹介したノルウェーのジャズ・フュージョンギタリストOwaneもゲストでギターを弾いています。ギター好きな方には超お薦め。
イギリスのギタリストLoamはフュージョンからプログレッシブロックにかけての雰囲気を持った曲を気持ちよさそうに演奏してくれています。今年立て続けに発表されたシングル曲から。
アイルランドのベースギタリスト、歌手、詩人、作曲家のJah Wobbleは1970年代後半から1980年代初頭にかけての、Public Image Ltd (PiL) のオリジナルのベーシストとしての活動の方が有名かもしれません。最新アルバムからの曲は当時の演奏を想起させる曲調です。
ドイツの現体制によるTangerine Dreamの最新シングル(というかミニアルバム)から2曲目は14分超えの大曲。この曲もまたベテランの味と新しさをバランスよくアピールしています。
Ayreonで有名なArjen AnthonyLucassenのサイドプロジェクトStar Oneは、オランダのプログレッシブメタルバンドです。Ayreonとは異なり、アルバムは1つのストーリーに沿ったオペラ形式ではなく、よりメタルに傾いたものになっています。来年発売される3枚目のアルバムからの先行シングル第2弾です。
スペインのプログレッシブロックバンドAmarokの新作アルバムからの曲は、甘い甘いヴォーカルハーモニーが特徴です。
アイスランドのアコースティックバンドÁrstíðir(アルスティディルと読むようです)の最新アルバムから2曲目。先週とは違って従来のアコースティックな演奏と、純朴なハーモニーを聴かせてくれます。
アメリカのフィルム・プロデューサーでもあるマルチ・インストルメンタリストDavid Minasianの最新ベスト盤の第1弾から。映画のような情景描写からスタートする叙情たっぷりの曲で、The Moody BluesのJustin Haywardのギターがミックスされています。
アメリカのプログレッシブ・メタルバンドといっても若手のCynicは新アルバムから。新アルバムは18曲も収録された小曲集。Djnt系のテクニカルなフレーズの連発です。
南米ペルーのプログレッシブメタルバンドFlor De Lotoの最新シングル曲。フォルクローレからの影響もいくらか感じさせてくれますが、演奏そのものはタイトでパワフルかつソリッド。録音も良い。
南米のバンドが紹介されるのは久しぶりなので、率直に気分は上げ上げなのですが、曲そのものも普通に良いのが素晴らしいです。