今回の騒動での一番の被害者は出版社である小学館でも、漫画の読者さんでも、作が担当の方でもなく、性被害に遭われた女性の方です。加害者である漫画家・原作者が裁判所による判決により刑事罰を受けており、和解交渉は行われたものの、編集者が加わった和解協議は不成立となり、最終的に和解出来ているのかは不明ですが、被害者の方は当事者以外にはそっとしておいてほしいと思っているはずなのです(断定はできませんが)、ネットで騒動に言及して小学館や加害者を批判するのはおかしくないのですが、一部の特定厨と称されるネット民が、正義の味方(どこが?)を気取って被害者を特定したり、加害内容を細かく紹介したりするのは、人としてやってはならない行為であると思います。正義の味方どころか被害者に対するセカンドレイプも同然の行為であることを認識してほしいと思います。
対照的なのは「ちはやぶる」が有名な末次由紀さんです。2005年10月、漫画家の末次さんが連載していた作品「Silver」や過去の作品において、他人の漫画(「スラムダンク」など)や写真をトレースしていたことが発覚しました。この事態を受け、講談社は連載の打ち切りと単行本の絶版・回収処分を決定しました。これを受け、末次さんは漫画家としての活動を休止しました。その後、2007年に活動を再開し、その際には「BE・LOVE」読者およびかつてのファンに対してのお詫びも合わせて掲載されています。そして同年より「BE・LOVE」にて「ちはやふる」の連載を開始しましたが、その後アニメ化や映画化もされる大ヒット作となり、末次さんは漫画家として復帰することが出来たのです。当然のことながら絶版・回収処分となった過去作は再刊されていないようで、講談社の常識ある判断は当たり前ながら見事だと思います。