星海銀のセカンドライフ その9 真のセカンドライフのスタート

年が明けた1月7日に母が旅立ち、いよいよ本当の一人暮らしとなりました。母は私と同じく(というか私の方が遺伝した)脊髄小脳変性症であるところの、マチャド・ジョセフ病を発症してから26年という長い闘病の末でした。昨年の骨折での入院中にし歯肉がんが見つかりましたが、手術や抗がん剤治療は行わず、在宅で痛みの緩和を基本にした介護医療を行うことにしました。昨年8月からは食事が困難になったため、栄養摂取を点滴に頼る生活が続いていましたが、訪問看護師、ヘルパー、ケアマネージャー、採択医療のドクターによるチームが本当に素晴らしく、1月7日の昼前に痛みを訴えることなく、穏やかな表情のまま逝くこととなりました。
それから2週間ほどが経過し、葬儀一切を終了して、年金・保険・相続関連の手続きも順調に処理していますが、ふと気が付くと寝たきりであっても人がいるのといないのでは大違いだということです。本日は特に風も強く、一段と寒さが厳しいのですが、家の1階は私の生活空間ではなかったため、どの部屋も冷え切っていて寂しいばかりです。近い将来、階段の昇り降りが困難になったら、生活空間を1階に移動しようと思いますが、そのための準備を少しずつ行っていきたいと思います。それが私の真のセカンドライフの始まりなのかもしれません。