アルビレックス新潟 3−1 大分トリニータ

今季アウェイ初勝利でした!
前半11分、大分の高松に見事な反転からのシュートで先制されると、連戦の疲れと暑さのためか、アルビの選手の動きが精彩に欠けます。それどころか反町監督までがベンチから腰を上げることなく、いつもの積極的な采配が見られませんでした。アルビ側に全く得点の匂いがせず、正直今日の試合には絶望しかけていました。
ところが後半に投入されたファビーニョが力技でそんな澱んだ雰囲気を打破してくれたのです。鼻骨骨折で全治4週間の診断を受けていましたが、フェイスガードもつけずにファイトあふれる勇姿をピッチで見せ付けました。後半23分に中盤をドリブルで突破し、大分DFを反転でかわして思い切りのよいシュートを放ちます。ファビーニョの魂が込もったようなシュートは、大分のゴールポストを直撃し反対側ネットを揺らして同点ゴールとなります。約30メートルのロングシュートでした。さらに後半の34分、上野がヘディングで落としたボールにファビーニョが走り込み、大分DFを振り切ってゴールの二アサイドにミドルシュート。これが見事に決まって逆転です。この時点で大分DF陣はファビーニョに手がつけられなくなっていました。逆転の直後に上野へのスルーパスを出し、タイミングよく飛び出した上野が大分GK西川の股間を抜くシュートを決めて、試合を決定づけるといってもよい3点目をアシストします。
結局アルビはこの2点差を守りきってアウェイ初勝利を掴みます。ファビーニョはJ2時代の大分を解雇されましたが、その能力を高く評価していた反町監督がフロントに働きかけて獲得した選手です。その為か大分戦にはめっぽう強く、毎試合といってよいほど得点を重ねています。大分サポーターからすれば「もう恩返しは十分ですから」といった気持ちではないでしょうか。
ただ、勝ったとはいえ前半の戦い方は誉められるものではありませんでした。その部分の修正をしっかり行なわなければ、中断後の再開初戦は苦手とするガンバ大阪戦ですから、思わぬ大敗を喫することにもなりかねません。反町監督の手腕に期待したいと思います。