今週は残念ながら気になる音源が少なかったのですが、既存の知っていたバンドも少ない状況でした。ですので、そんな中でも知っていたバンドから。
まずはドイツの古参Ｂ級（といっても実はＢ級というのは日本から見た場合のみ）プログレッシブロックバンドのNektar。といっても活動拠点がドイツなだけで、メンバーは全員イギリス人という変わり種バンドです。１９７２年のセカンドアルバム収録のこの曲は、デビュー作の混沌としたサイケの世界から、プログレへの転換を図って、演奏もよりファンタジックかつテクニカルなものになり、１６分を超える大曲に仕上がっています。
アメリカのプログレッシブ・メタルバンドDream TheaterのメンバーでキーボードのJordan RudessとギタリストのJohn Petrucciによるピアノとギターだけのライブ。ドラム、ベースのリズム隊なしに正確無比のテクニックを披露しながら、無機質間の全く感じられない熱い演奏です。
Symphony Xもアメリカのプログレッシブ・メタルバンド。バンド名の通りネオクラシカルメタルを志向している。１９９６年発表のサードアルバムは、あまり評価が高くありませんが、その様式美に形どられた曲構成はなかなかのものです。
ここからは初体験のアーティストになります。
アメリカのプログレッシブメタルバンドRedemption。２０１８年のアルバムからアルバムのアートワークの通り、ダークな世界観をソリッドかつテクニカルに聴かせてくれます。
イギリスのプログレッシブメタルバンドLost in Thought２０１１年のデビューアルバムから。メロディックな要素を基本にしながら、Dream Theater系のテクニカルでソリッドな技巧が際立ちます。
Trees of Eternityは、フィンランドのギタリストJuha Raivioとスウェーデンを拠点とする南アフリカ生まれのシンガー、Aleah Stanbridgeとの音楽コラボレーションです。ドゥーミーでメランコリックなサウンド。美しい女性ヴォーカル。適度なヘヴィさのバランスが良く。Aleah Stanbridgeが本作完成を待たずに２０１６年に癌のため死去してしまったのが残念で仕方ありません。
イタリアのインストゥルメンタル・ポストメタルバンドThreestepstotheoceanの５作目のアルバム（２０２０年）から。サウンドはヘヴィですが繊細で、オリエンタルな雰囲気を持つフレーズが耳に残ります。
最後に紹介するのは、オーストラリアのギタリストBrett Garsed。ジャズ、フュージョンスタイルを得意とする速弾きギタリストで、そのうねうねとした超絶テクニックは、今はなき天才ギタリストAllan Holdsworthを思い出させてくれます。
今週は数は少ないながら、質の高さはかなりのものだったような気がします。来週も楽しみですね。
