私のオタク遍歴 その6 音楽篇4

ベスト/浪漫大全

大学に入学するのとほぼ同じくらいに、私の好きな音楽ジャンル、プログレッシブロックの分野で新しい企画がスタートしました。キングレコードのユーロピアンロックコレクションというシリーズです。それまではプログレッシブロックといっても、主にイギリスのものを中心に紹介されてきたのですが、キングレコードのものはイギリス以外のヨーロッパ(特にイタリア)のロックを紹介してくれ、さらに廉価盤であったのが衝撃的でした。このシリーズの発売に合わせて、キングレコードの後援(だったと思う)で都内各地でレコードコンサートが月いちに近いペースで開催されていました。会場は高田馬場のBIGBOXビクターショールーム、銀座山野楽器、テクニクス銀座ショールーム等で、司会はイタリアのロックのレコードでライナーノーツを書いていた田豊氏でした。そこで自分の知らないヨーロッパの様々なロックを聴かせて頂くとともに、初耳の情報を得ることとなりました。その後、キングレコードのユーロピアンロックコレクションのファンクラブができることとなり、私もそこに加わることとなりました。ファンクラブの事務所はキングレコード内に置かれたために、大学生生活の後半2年間は週一で音派のキングレコードに通い、ファンクラブの事務や会誌の制作などを行いつつ、レコードコンサート開催などのスタッフとしても活動することとなりました。キングレコードからは当時ディレクターであった新井健司氏が参加されましたが、氏はその後キング系列のセブンシーズレコードの常務となった後、昨年残念ながら亡くなられました。ファンクラブのスタッフには私の他にもユーロロックファンが参加していましたが、日産自動車の欧州部の方がいらっしゃたり、帰国子女の女子高校生がいたりと多士済々でした。ちなみに帰国子女の女子高校生が翻訳担当だったりしました。そして、当時実施されていたヤマハ世界歌謡祭には毎年イタリアからも参加者がおり、参加のため来日するアーティストを成田まで迎えに行ったり、イタリアンレストランを借り切っての歓迎会などもやっていました。世界歌謡祭の開催前に優秀賞受賞のシングルジャケットが印刷されていたのは、今となっては笑い話として紹介してもいいでしょうね。