私のオタク遍歴 その20 大学生時代編2

大学生になった年の秋に出会うこととなった、下宿の近くに新規開店した書店の店舗面積はわずか7坪。間口は2間、入り口の外側に週刊誌を差したスタンドがあり、店内は入ってすぐ左側にレジ、奥に向かってまん中に通路を挟んで棚の島が一つあるという配置になっていました。私がその書店を初めて訪れたのはオープン当日ではなく、開店からある程度日がたってからのことでした。ご主人と奥さんの夫婦でやってらっしょる書店で、ご主人は元書籍取次の会社に勤めていて、そこを退職して独立されたということでした。本好きの私とは相性ピッタリのご主人でしたので、その後も足しげく通うようになり、アルバイトではなかったのですがレジに立つこともあるようになりました。
ある日のことでした。いつものように大学での講義受講を終えての帰宅途中に、小岩駅から書店に直行したところ、喘息持ちであった奥さんが発作を起こしており、丁度救急車を呼んだところでした。病院に付き添うご主人に代わってレジを任されることになり、救急車で病院に向かったご主人が奥さんの入院の手続きを終えて戻ってくるまでの数時間、書店を切り盛りすることとなりました。レジに立つことは初めてではありませんし、書籍、マンガ、雑誌に関しての知識もかなり持っていましたので、ご主人が戻るまで特に問題なくこなすことが出来ました。
結局、奥さんは数日間入院することになり、その間私が書店の手伝いをすることになり、一週間弱大学の講義を自主休講して書店を手伝うことになったのですが、この時を境目にして書店のご夫婦には親戚の子でもあるかのような対応をしてもらうようになりました。ご夫婦に子供がいなかったことも大きかったようです。それから卒業までの間は本当に良くしてもらったのですが、そのことについてはまた次回に。