漫画原稿流出事件

 新沢基栄先生の漫画原稿が編集者に紛失され、編集者を訴えるという報道がありました。
さくら出版の原稿流出事件が公けになって約4ヶ月、先日の高橋留美子先生の原画流出も入れるとこの短い期間に3件の事件が起きているわけですが、今までも表ざたにはならなかった原稿流出・紛失が数多く起こっていたのでしょうね。
口約束による契約という慣習については漫画家側も正すべき面はあるものとして、様々な動きが守る会を始めとして起こりつつあるようですが、最も見直しが必要なのは出版社・編集プロダクション・印刷所サイドの原稿管理体制なのではないのでしょうか。
今までのように原稿を紛失していながら、菓子折りひとつでお詫びを済ませようなどというような、編集サイドの甘えも無くしていく必要があると思います。
いったい今までに、どれだけの漫画家が原稿を無くされて泣き寝入りを強いられていたのでしょうか。
編集サイドからの反省に立った声が報道を通じても聞こえてこないのが残念ですね。
活字による報道媒体は、編集側と同じ立場にいるのかも知れませんが、今までの漫画家と出版社との間の契約形態を、漫画家側からの問題のように報道している点も納得のいかない部分です。